2014年9月15日月曜日

糸島市定住促進イベント


   福岡市は西区、愛宕山のふもとにあるhitマリナ通り住宅展示場にて「糸島フェスタ」なるイベントが催され、そこに我らが糸島PR隊 Lovit's!も出演するというので観にいってきた。

 これまでもhitは糸島からちょくちょく「出張 軽トラ市」を招いており、その旨が告知されたチラシをみるたび「だったらLovit's!も呼んでくれたらいいのにー」とボンヤリ思っていたので、今日は遂にその夢・・・は少しオーバーか。まあその、フンワリとした、ささやか過ぎる願望がひょっこり叶ったことになる。

 9月13日から28日まで開催される「hit 秋のファミリーフェスタ」では、本日の「糸島フェスタ」以外にもさまざまな企画が用意されており、例えば前日14日のゲストなど今をときめくあのジバニャン氏、翌週21日には烈車戦隊トッキュウジャーを呼ぶなど当代の人気者たちをズラリ取り揃えていたが、この2組を差し置いてもやはり目玉は「糸島フェスタ」および糸島PR隊 Lovit's!でマチガイあるまい。
 ちびっこには悪いがPR隊のほうが彼らよりプリチーで、イマジネーションに溢れているんだ(ジバニャン撮影会も「先着100組さまに整理券配布」とかそれなりに人気ありげな空気を漂わせていたが・・・!)。  

 そんな「糸島フェスタ」のメインテーマは、住宅展示場が主催しているだけあってズバリ「糸島市定住促進」。
 とってきた資料にささっと目を通してみると、糸島市が住民誘致のため「マイホーム取得奨励金」を設けたり、福岡銀行と連携して住宅ローン特別金利を用意したりと積極的に施策に取り組んでいることがわかり、フムフム、ホホーと頷いてはみたものの・・・なんというか、オトナの世界のハナシきわまりないっす!
 よくよく振り返ってみれば「映画を観る」「CD/本を買う」ばかりで、いちども「家を持つ」などという野望を抱いたことがなかった。
 底部にキャタピラがついててイザというときすぐ移動できる家や、庭に温泉が湧いててカピバラたちが朝な夕な入浴しにくる家や、各階に凄腕の武術家がいる塔の最上階に住んでみたいなあとか、そういう空想ならしたことはあるが、さすがに「(リアルにリアルな)家を持つ」は未知の領域だ。
 しかし、Lovit's!を追いかけ糸島のあっちこっちに足を踏み入れるたび「いい環境だなあ、こういうとこに住めたらよかろうなあ」と漠然ながら思わせられることは多々あったので、このあたり去年彼女たちと初めて出逢ったときから既に定住促進イベントは始まっていた!と云っても過言ではない。
 だもんで住めるものなら住んでみたいが、個人的には「糸島」こそ面積216.15平方キロメートルの巨大なLovit's!劇場だと思ってたりするから、そんな非日常空間に住むなんてとんでもございません!みたいなところもあるし、そもそも僕の根城がフクオカシのウェッサイ〜糸島市境まで数キロ〜みたいなところだから、わざわざ移住するまでもないというか、この「数キロ先の非日常」が愛おしかったりするのでやはり定住は今のところ考えられないなあ。
 ・・・そもそも、考える考えない以前にそんな資金、ないんですがね!

 資金がないからあきらめる、というのもなんだか口惜しいのでプランだけは錬ってみるか。

 とりあえず"海派"なので、志摩あたりに場所を絞ろう。
 あのへんならば芥屋花火大会の交通規制を気にすることなく、チャリンコですいーっと現地に行き来できる。あれ、ホントめんどうなんだよなあ。
 ・・・あっ、芥屋だったら、緑のアイツ、いとゴンの家があるじゃないか。少々の掃除やマッサージ、その他諸々の家事(この夏よく体調を崩されていたのも一匹ぐらしの不摂生がたたったのではないだろうか)とひきかえに、いとゴンの棲家=芥屋の大門に居候すればそんなにおカネもかからないんじゃね?
 というわけで、僕の定住促進計画はいとゴンに気にいられるところから始めたい。

 ・・・そんなふざけたことばかり考えている人間なので、今日のイベントは年齢確認必須のオールナイトイベントやドレスコードのある音楽鑑賞会とはまた違った「オトナ」のガチ雰囲気に(やや被害妄想気味だが)気圧されてしまい、なんだかかなり心もとない。
 だってさあ、ずらり建ち並ぶモデルルームに「庶民の持ち家」なんかほとんどなくって、もう「セレブの豪邸」と呼ぶのが相応しいような邸宅、いや、城塞ばかりなんだよ。
 このご時世、こんな家に住める人なんていないよ!と心のなかで突っ込んではみたものの、そんな哀しいひとりツッコミなどどこ吹く風でしっかり邸内見学をされている方達も当然いて、「お金持ちはリアルでいるのだなァ」なんてグウの音もでないありさま。そのなかにはアジアの富裕層らしき人もおられた。
 ここはやっぱりいとゴンと洞穴シェアみたいな策略を巡らせているとうへんぼくが居ていい場所ではないのだ。くやしいよ、おれはくやしいよ。

 そんな会場(どんなよ!)でのLovit's!ステージは「センターハウス」と呼ばれる展示場そのものを司る建物の正面、でやるとお客さんが入れないので、正面エントランスの左側にあるテラスでおこなわれた。


 11時。ファースト・ステージのはじまりはじまり。
 登場したのは9人で、残念ながられなちゃんとあゆかちゃんは欠席。
 当日の天気予報は「くもり」であったが、そんな推測を導きだした人間の浅知恵をあざ笑うかのように晴天に恵まれ、とにかくもう日差しが眩しいったらありゃしない。冷夏に苦しめられた福岡も9月に入ってからは「夏のぶんのお日様を補填します!」と云わんばかりの晴れ日をグイグイ天から押しつけられており、この日の最高気温も30度に迫る勢いであった。

 まず1曲目は「いきなりそれを持ってくるか!」の『いとくると』。
 いつもなら歌のまえに「『いと・いと・いと・いと、くる・くくる・くる・くる』の振りをまねしてください!」とアナウンスが入るところ、今回はそれ抜きでのぶっこみである。これは本気だ。本気で促進に来ている!
 「定住促進イベント」にはもってこいの愛が溢れる街・糸島讃歌が住宅展示場の隅々までに響きわたり、これはもう資金のあるひとなら確実に心を突き動かされたに違いあるまい。
 資金がない側のこちらは「どれぐらい経つと僕たちはオトナになれるの?」の部分で身につまされ、思わず泣きそうになってしまったが・・・。
 なにがイイ歳こいて"いとゴンちに居候"だ。反省したまえ!

 そんなダメ人間模様はさておき、続いて唄われたのは「Magic Island」。ダメオシだ。
 この歌がはじまると、それがどこであっても周囲が糸島のパノラマでぱーっと包まれるのだ。"Magic Island"糸島に暮らせば必ず得られるであろうエモーショナルな日々を疑似体験するのにこれほどもってこいの装置は他にない。
 なんてカンペキな促進イベントなのだろう。
 そこから「カロリーなんて」「HANABI!!」とLinQさんのナンバーが続けて投下され、傍らにいらっしゃった〜初めてLovit's!を観たとおぼしき〜男性がこのセットリストにいちいち感心しておられたので、ファン拡大促進イベントとしてもちゃっかり成功をおさめていたような気がする。


    恒例となった糸島市民まつりのPR(4日!5日!)も無事終え、楽屋〜センターハウス〜に吸い込まれるように戻っていくLovit's!の皆さん。
 えーと。
 いまが11時30分で、次のステージは14時30分からか。

 ・・・3時間後!

 さてどうしたものだろう。
 知らぬ土地であれば散策の愉しみもあるだろうが、このへんほとんど生活圏内である。なので、時間を潰すスポットが近辺に一切ないことも知っている。
 とりあえず道むかいにあるダイエーのフードコートでサブウェイ「ローストチキン・ハニーマスタードソース」を食べながら「ああっ、『牧のうどん』にしておけば良かった!せっかく促進してもらったのにフイになっちゃった(牧のうどんの本店は糸島にある)!」と人知れず口惜しんだりしたが、これ、すごくいらない情報。

 hitに戻ると、ちょうど糸島市民まつりのチラシを配布ついでにモデルハウスを見学したメンバーの方々が「なかにエレベーターがあった!」「お風呂がふたつもあった!」「キッチンがすごかった!」「三階だてだった!」と口々にその衝撃を報告してくださった。
 励ます(?)つもりで「こうなったらLovit's!御殿ですよ!」と声援を送ってはみたものの、なにが「こうなったら」なのか自分でもサッパリわからない。しかし糸島は「奇跡がおこる」町だから、Lovit's!御殿、もしくはLovit's!秘密基地、あるいはLovit's!記念館みたいな建物がいきなりポン!と出現しないとも限らないわけで。

 こないだも某有名ラーメン店の巨大パビリオン〜敷地面積約2万8000坪(東京ドーム2個分、といわれてもあまりピンとこないが)〜が糸島の山中にポン!と出現したのだが、そのなかに店鋪、生産工場のほか博物館なんてものまであり、「ラーメン屋の博物館ってなんだろう、一号店の椅子とか暖簾が飾ってあるのかな?」と思いながら入ってみると、そこには「トング」や「計量カップ」など(お店でつかわれているもの。当たり前だが、みてくれもきわめて普通)が偉そうにデーン!と並べてあって、思わず素っ転んでしまった。
 あれよりはLovit's!記念館のほうが断然見応えのある施設になるハズだ。
 たとえば歴代の衣装をはじめ、定期公演でつかった小道具、プラカード、メンバーひとりひとりが描いた「いとゴンカード」。ひしゃげた紙のお椀の隣には「iPPO Fes.にてめんたいキッドに壊されたうどんの容器」と記された説明カードが付されていたりするのだ。
 ああっ、行ってみたい。
 思わず想像だけで入場料を払いそうになった。
 ・・・はやく2部はじまらないかな!

 やや長過ぎるインターミッションのあいだ、会場では唄人羽(うたいびと・はね)さんによる糸島市イメージソング「輝く刻(とき)の中で」、門馬良さんによる「糸島市音頭」が絶えず流されていた。音響によるテラフォーミング・・・ならぬイトシマフォーミングのおかげで周囲の大気における糸島度がグングン濃密なものとなっていく。
 そうだ、こうなったらもう室見川のこっち側まで全て糸島市としたらいいじゃない!それなら僕も定住してることになるし、糸島新聞的にも西区はカバーの範疇だから問題ないだろう。それでいこう。
 ・・・はやく2部はじまらないかな!かな!

 14時30分。やっとこさセカンド・ステージのはじまりはじまり。
 それまで「あー、やっぱ天気予報って当たるものなんだな」的くもり空だったのが、Lovit's!登場の5分前いきなり青空に転じ、ここでも糸島のマジックを目の当たりにすることとなる。
 2部からはれなちゃんとあゆかちゃんも合流し、フルメンバー体制が堂々完成。
 披露された曲目は「Magic Island」、LinQさんのカバーで「for you」、「いとくると」、最後はやはりLinQさんのカバー曲「祭りの夜 〜君を好きになった日〜」。




 すべて聴き慣れた曲であるが、そのことがなんだか嬉しい。
 白糸の滝・芥屋の海・福吉の漁港・イリスロード・前原商店街などなど、などなどなど、などなどなどなど、いろんなところで彼女たちがこれらの曲を歌い踊る光景を観てきた。
 ちょっとまえまでは糸島なんて「唐津にむかう途中、通る街」ぐらいの認識しかなく、目的ありきで行くとしても伊都菜彩に買いだしに行くぐらいのものだったのが、今ではほぼ毎週当地に通っている。
 それどころか、いつしか知らぬ土地で知らぬ風景、特産物、史跡にであえばすぐに調べ、そこから当地の歴史の本、風土記、糸島新聞までチェックするようになってしまった。
 そして、そうやって得た知識がLovit's!を観た記憶と結ばれ心の糸島地図に次々と刻み込まれていく。
 そこで僕は言いたい。
 「精神的にはもう定住していると言っていいんじゃないだろうか!」

 やっぱダメっすか。
 じゃあ半定住で・・・そんな言葉もないっすか。
 うーん、「促進の果てに定住!」というゴールを決められればすごく格好いいんですけどねえ。
 はあー(タメイキ)。

 じゃあやっぱアレだな。
 ・・・いとゴン、どんなお菓子をもっていけば喜んでくれるだろう?


0 件のコメント:

コメントを投稿